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コラムバックナンバー 2003年特集記事

015「日本の節目の気分です」

photo『ハロウィン』それは秋の収穫を祝い悪霊を追い出す万聖節の前夜祭。古代ケルト暦において大晦日にあたる10月31日、新年と冬を迎え、夜には死者の霊が家に帰ると云われている。とっくに済んだ(私にとっては実に忌々しい)近年日本でも急激な勢いで浸透しつつある行事だが、たとえケルトを(スコットランド男性が着用するタータンチェックの巻きスカートである)キルトと間違っていても誰も気にしないだろうと思える程、その行事の背景などには一切関心が無く、単純に日本に無い楽しい文化を電化製品や自動車と引き換えに、交換留学生感覚で取り入れているようにしか思えない。それどころか、日本には昔から我が国独自の  ハロウィン があるのに、それには人々が興味を示さなくなってきていることが、日系文化会館に置かれている昔の日本の生活風景を再現したジオラマ模型を心から愛する私には非常に悲しい現実である。私は涙ながらに訴えたい!

行事の日付けこそ違うが、ジャパニーズハロウィン は「旧暦の新年を祝う・悪霊を追い払う・お菓子を扱う」だけでなく「仮装をする」という共通点まで持っている。

ジャパハロの時期になると到る処でそれ用のお菓子が売られ、買う場所やモノによってはそのお菓子に仮装用の衣装が無料で付いてきたりするのだ。しかも、その衣装の多くは紙製で、基本的には成人男性向けである為、一般家庭ではその衣装を父親が身に付け、子供達が仮装した父親目掛けて、お菓子(煎り豆)を力いっぱい「鬼わぁ〜外! 福わぁ〜内!」と云いながら投げつける。

こんな幼児虐待に対する復讐とも取れる 微笑ましい家庭内暴力 といった感じの心温まる光景は一体何処にいってしまったのだ。鬼のお面を被った父親が云われるがまま家の外に出て行き、それっきり帰って来なくなったという家庭も中にはあるだろう。それぐらい昔は何処の家庭も真剣にこの『節分』に取り組んでいたのに、今となっては「鬼は外!」と云っている本人の顔に鬼のお面が付いていたりするぐらい意味不明になりつつある。

確かに、豆や鰯を食べたり、関西では太巻きを恵方に向かって終始無言で丸かぶりをしたりとハロウィンに比べれば明らかに地味で陰気臭い行事ではある。

然し、安っぽい鬼のお面を付けるだけでも十分仮装に値する上、もし完全に鬼に仮装した場合、その種類は赤鬼や青鬼と実にカラフルで、パンツに関しては豹柄を通り越して虎柄と、完全に西洋文化を打ちのめすぐらいにパワフルなものになる。さぁ古き良き時代を愛する日本人達よ!

今度の2月3日には、ドリフの雷様みたいになってしまわないように友人達と色の選択に気を配りボディーペイントを施し、日本にこんな素晴らしい行事があるのだと証明する為、"Devil Is Outside! Happiness Is Inside!"と言いながらカナダの町を鬼の姿で徘徊しようではないか! 2月が一番寒いと云われているカナダで、体感マイナス40度を味わいなが…

――普通に死んでしまいます。私のことなど忘れてください。  節分より ――

最終更新日 : [02/02]
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