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コラムバックナンバー 2003年特集記事

028「中華人皆屁ぇを国 【第二巻】〜分校本校色々変更の巻〜」

photo『父親の仕事の都合で引越しすることになり、転校を余儀無くされ、悲しくも気の合った友達と別れ、新しい学校にそれなりの期待感を抱くも、学校に行こうとすると原因不明の腹痛に襲われる』そんな登校拒否になる可能性を大いに秘めた転校を、フランスの日本人学校も含め30回以上も経験する、フィールドのアーティストと呼ばれた男、”岬太郎“。彼に憧れるサッカー少年であった私は、常に転校に対し憧憬を抱き、「サッカーボールさえあれば何処に行ったって平気さ!」と漫画のような強い信念を持っていた。然し、サッカーだけでなく人間社会に於いても補欠な私は、6年間同じ小学校、3年間同じ中学校、4年間になりそうだった高校生活を担任に土下座をしたりしながら同じ学び舎で何とか3年で済ませた。

そんな少年期の願いが、トロントで遂に叶った。私の転校は、単に分校から本校へ移るだけであったが、その学校本来の特性を知る上では大変良い機会で、環境変化は実に大きく、分校の生徒数約6人に対し、本校の生徒数は私1人で、常にマンツーマン指導という、教育機関に於いては最も理想的な環境であった。

新しい担任の先生は、トロント歴7年というだけあり、私の名前を訊く際、「(what's) My name?」と完全に記憶を喪失した人間のような質問形態を取る、ウィットに富んだ楽しい人で、英語が全く喋れなかった。それでも、不思議と中国語だけは堪能であった為、ホール分校からキッチン本校への転校は、中国への留学気分まで同時に味わえ、担任との会話は基本的に漢字だけでの筆談であった。生徒同士ならまだしも”先生と生徒が筆談“と聞くと、妙に淫猥な想像を膨らませてしまうが、二人はそれ以上に関係を深めていった。私が先生にある英単語を教えると、先生は喜んでその単語を多用するようになり、その都度私は先生が指差す個所を『クリーン』させられた。

それ以降、原因不明の腹痛ならぬ、胃痛に襲われるようになったが、本校の奨学金は分校とは違い”お心づけ“が無い分、1時間あたり$3上乗せの$9と、生活をしていくには充分で、分校では学べない中国語を習得出来ることを考えれば、文句等は一切無く、ストレスだけが確かにあった。

不登校になりそうな自分を「何事も経験だ」と前向きに奮い立たせ、「経験してこそ、人間は成長し強くなるのだ」と説き伏せた。すると、自身が成長し強くなっていくのに伴い、洗剤で手の皮膚はどんどん弱っていった。長年見続けてきた手とは全く違い、自分のものとは思えない程赤みを帯び、耐えようのない痒みを発し、例え様のない程確実に荒れていった。そんな私の手を労わる為か、手荒れによる乾燥を防ぐ為と、担任が私に与えた課題があった。それは、手に自然の潤いを与える効果もある、百尾以上の半解凍の海老の殻剥き作業であった。冬場に半分凍っている海老に触れるなどかなり抵抗があったが、流石に慣れてくると冷たさなど気にならなくなる程、単純に手自体の感覚が無くなり、天然保湿液とでも言うべき海老から出る汁が、荒れた手に潤いを与え、我が両手は目を見張る勢いでかぶれていった。

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最終更新日 : [08/24]
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