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034「不便な雄弁者の不敏な郵便屋」

photoやはり日本の寒さとは格が違う。寒くなってきたと季節の変わり目を味わう間もなく、ジャケットを羽織らなくては、何を誰と話してても、結局「寒いなぁ〜」で会話が終わってしまう。晩秋と初冬の違いを見極める程、五感は発達していなくとも、すぐそこまで来ている冬を感じ、寒さで死んでしまうのではないかと第六感が我に訴え掛け、実に不安にさせる。そんな折、帰宅すると家のポストに張り紙が一枚、郵便局からの不在届け。荒々しくローマ字で書かれた差出人の名前は遠く離れた母のもの。どうやら、布団を買う余裕も無く、日本から持って来た寝袋に限界を感じている息子を気遣って、冬用の衣類や毛布等を国際郵便小包で送ってくれたようだ。
それがどれ程の荷物なのかは知らないが、学生時代にお中元の宅配バイトをしていた時、折角玄関前まで運んだ重い荷物を留守による受取人不在で持ち帰らなくてはならなかったことがよくあり、その辛さを重々理解している分、配達員に対し大変申し訳ない気持ちを抱く。そこに、幾らそれが役目とは言え、常に責任を持って荷物を届けてくれる郵便屋さんに感謝の気持ちを抱合し、翌日、不在届けに記された番号へ再配達の依頼の電話をした。

すると電話口に出た女性が、私のたどたどしい英語に苛立ちを隠せないのか、実に早口で荷物番号の確認を取り、邪魔臭そうに確かに荷物は預かっているとだけ伝え、電話を切ろうとするので「ちょちょちょちょっと待って下さい! 再配達のお願いをしたいのですが…」と切り出し、職務遂行を訴え掛けると、流石に其処はプロ意識と言った所なのか、それとも彼女自身が自分の勤務態度の見直しを瞬時に図ったのか、態度を改めハッキリとした口調で「こっちは忙しいの! そんな暇無いの! ○日までに取りに来て!」と吐き捨てるように言い放ち、一体何処までが彼女の計算なのか”ガチャ!“という典型的な電話を切る音を私の耳に突き刺した後、”プープープー…“無情な音だけが頭の中に響いた。
日本で、再配達を時間指定した上で依頼したにも関わらず、家を留守にしてしまうことがよくあった。それでも、郵便屋さんは幾度でも快く配達してくれた。何度も不在届けを受け取りながらも電話する私に「ええ加減にせえよ!」等と云う人も居なければ、自分で取りに来いと指示する人も居ない。国が違えばこれ程までに違うものなのか? 日本の事細かい気配りの行き届いたサービスを恋しく思いながら、小雨ぱらつく中、家から5キロ以上離れた郵便局が内設されたコンビニへと自転車で向かった。

店内は、確かに電話の女性が言った通り、手紙や荷物を送る人でごった返しているどころか、コンビニの客を含めると、それは我が目を疑う程で、私一人だけ。そして、女性自体の気配がしないどころか店内奥に設置された郵便局窓口にはコンビニの制服を着、郵便局の帽子を被ったお爺が魂が抜け掛かったような表情で”ボー“っとしているだけだった。一体何処が忙しいねん!てか、あの電話の女は誰やねん!
そして、奥からお爺が持って来た私宛ての郵便物は30キロの大荷物。持って帰れるか!

nob morley
吉本・新座員お披露目公演に向けて特訓中の彼。「忙しいけど金がない」っていうメールは原稿料値上げの催促か!? 気付かなかったことにします。(編集部)
www.nobmorley.com

最終更新日 : [11/22]
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