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035「浮遊便と不敏な郵便」

photo幾ら船便が安いと言えど、縦横高さ共に60
cm以上あり、重さ約30
kgとなると、余裕で1万円を上回る。再配達を拒否された母からの大荷物を、ストリートカーに持込み、ぼんやりと荷物に大層に貼り付けられた紙(税関告知書補助用紙)を見ると、母が重要書類に不得手なのが一目で分かる程、そこら中に訂正印が押されており、その数全部で6つ。それが多か少のどちらに分類されるかは「書き直せよ!」と思ってしまうことからもよく分かるが、その訂正印の名前は母の旧姓でも、私と同じ”森田“でもない”前田“。全く誰だか分からない。違和感を抱えるどころか、「前田って誰?」という疑問点が6つ分自分の中に蓄積され、「もしや息子に相談も無しに父と熟年離婚し、前田という人と再婚したのでは…」という、極端な想像が自分の中で広がっていった。
最寄駅で下車し、荷物の重さで指が千切れ両腕までもが抜けそうな苦痛に耐え、やっとの思いで家の床に荷物を置いたとき、溜息と共に達成感が身を包み、ふと荷物に目をやると差出人の母の苗字はローマ字ながら私と同じものであり、”我が父以外母に魅力感じず“と息子ながら無礼にも信じた自分を肯定出来た。その後、落ち着く間も無く、荷物を受け取ったコンビニに置き去りにしてきた自転車を、またストリートカーにまた乗り取りに行く。この妙な往復で、母が払った郵送費に別途5ドルの交通費が掛かっていることになる。懸賞応募のような郵便局止めでもないのに、何て不条理な話だ! と憤りを抱えるも、荷物自体に問題は無い。
ある友人は帰国の際、自分の荷物をただ闇雲にダンボールに詰め込み、日本へ100ドル程掛け送った。帰国後暫くして届いた荷物の中身からは、お土産として同梱したメイプルシロップだけが無くなっていたという。輸送船の乗組員が朝食のパンケーキに物足りなさを感じたからなのか、それとも日本がロシアに訴え続ける北方領土のように、カナダのものはカナダに返せということなのか、どちらにしてもこの上無く後味悪い。
海上は無法地帯と化すのか、私のダイナ君(第20話参照)しかり、海外郵送品の盗難や紛失は極当たり前のように起こる。
然し、カナダの郵便事情を侮る無かれ!小包郵送等に関し、特に費用も掛からず、郵便物に万一のことを考え保険を掛けられる有難いサービスがある。ある特別な日、カナダ国内に住む友人に贈り物をすることにした。実際の荷物の内容額など10ドルもしなかったが、そこは多く見積もり50ドルと申請し、送ることにした。本来なら数日で届き、友人から何らかの反応がある筈だが、待てど暮せど一切何の連絡も無い。「もしや友は礼の一つも云えぬ人間なのか」と、友情に歪みが起こり得る程、訝しみが頂点に達し、友人に直接確認を取った。友人は状況すら読み込めない感じで、何が何だか分かっていない。これは不幸中の幸いと、全て無かったことにして、取り敢えず吹っ掛けた40ドル分を保険から儲けようと、郵便局へ連絡した。すると、受話器の向こう側の局員は実に親切に言った。
「配達は完了しております」
いや、誰に届けてん!

nob morley
吉本新喜劇に所属となって初の舞台「金の卵ライブvol.1」は立ち見が出るほど大盛況。来週からはホンマもんの新喜劇に出演!
www.nobmorley.com

最終更新日 : [12/19]
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