bits lounge
bitsブログ、トロント在住ライターのコラム集、トロントリアルライフ、体験談etc

ホーム > ブログトップ > 55「あどべんシャワー」
SHOP ショップ
コラムバックナンバー 2003年特集記事 お問い合わせ

当コンテンツに関するお問い合わせはこちら
■お気軽にお問い合わせください。
コラムに関するご意見・ご感想をお待ちしております。
■随時、ライター募集中!
当コンテンツでは、ライターを目指している方のコラムを積極的に採用していきますので、ご応募お待ちしております。
■PRの場をご提供
ビジネスプロモーションの一貫としてのスペースも提供しています。

これまでに執筆したライターのご紹介!
'05年バックナンバー
'04年ブログ集
'03年コラム・特集記事



55「あどべんシャワー」

photo湯で身体を綺麗にするのに日本人は『湯船』に拘り、それに対して西洋人は『シャワー』に拘った。全身を湯に浸す行為と頭上から湯を流しそれに当たり続ける行為。どちらがより身体を綺麗に出来ているのかは定かでないにしろ、浴室に関しては日本の方が遥かに優れていると実感する。いつ頃にシャワーというシステムが日本に入ってきたのかは分からぬが、シャワーという存在を再構築させ、日本人にとってのシャワーを確立させた人に感謝状を送りたい。蛇口から出る湯をシャワーに切り替えるのはほぼワンタッチで、蛇口を軽く捻ればスムーズに”シャー…“と湯は出る。これと言った煩わしさは無い。ホース部分がある為、可動式になっており、洗いたいと思う箇所をピンポイントで洗浄出来る上、最近ではヘッド部分に切り替えがあり、マッサージまで出来るようになっていたり、湯の温度調節もわざわざ湯と水の量の配分を考えながら蛇口を捻らなくても、温度が記されたレバーをある位置に合わせるだけで快適な温度の湯を楽しめるようになっていたりする。
その点海外のシャワーはというと、『秘宝を探していて壁を触っていたら、突然ある部分で石壁の一つだけが凹み、それが何かのスイッチであったようで、暫く経ってから、”ゴゴゴーッ!“と地響きのような音がし、隠し扉が重々しく開き、見るからに不安定な木の階段が現れ、それを上がって行こうとすると、突如コウモリの大群に襲われ、気を取り直し恐る恐る歩を進めると今度は足元の一段が完全に崩れ落ち、身の危険を感じる程の恐怖に晒される。それでも尚、気を強く持ち上り続けると、木の階段が安定した石の階段に変化したかと思えば、単に外に出ただけで、目の前に広がるのは秘宝では無くいつも見ている何気ない景色だった』ような感覚に似ており、一見排水溝に栓をするレバーかと思ってしまいかねない蛇口に付いているレバーを引き上げると、妙なアイドル状態があり、間も無く誰かが壁裏で痰でも絡ましているかのような音がし、一度”シャッ!“と熱いお湯を頼りなく出し、一瞬引っ込み、その後変なリズムで”シャッ! シャー…“と途切れ途切れにたまに水と湯のバランスが絶大に悪い熱湯を吐出し、危うく大火傷という身の危険を感じさせられたりしながらも、心折れず出し続けると、やっと順調にシャワー口から”ここまで耐えた御褒美!“とでも言うかのように一定温度の湯を供給してくれるようになるが、よく考えれば一定温度の湯を出し続けるなど日本人にすれば何ら特別でない、普通のことであり、海外のシャワーがアドベンチャー過ぎる。
しかも、海外のシャワーは基本的には完全頭上固定式で、頭上より低い所から湯や水を放出することは出来ず、日本でこの手のシャワーを見る機会は海水浴場ぐらいのもので、ちょっとだけ脚を洗いたいと思ってもいちいち全裸にならなくてはならない。
ある日、私のこの愚痴に対し家のシャワーを日本と同じ可動式に改造したことを自慢げに言うでなく、実に沈鬱な感じで寂しそうに語ったダファリンに住む友人宅にお邪魔すると、其処には寝たきりのおばあちゃんが居た。日本式のシャワーってこっちでは介護用なん?

nob morley
吉本興業所属のお笑い芸人。先日、女性からファンレターを貰い、これも何かの出会いの始まりかと思って喜び勇んで返事を書いたらしい。ところが…(次号へ続く)。

最終更新日 : [10/13]
▲PAGE TOP