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64「ユーズ ホステル〜I use hostel〜」

photo1:私たちは、簡素な旅行により、未知の世界をたずね見聞を広めよう。
2:私たちは、規律を守り、良い習慣を身につけよう。
3:私たちは、共に助け合い、祖国の繁栄に努めよう。
4:私たちは、国際人としての教養を高め、明るい社会を建設しよう。
これは日本ユースホステル協会が立てた4つの誓いである。1909年のドイツ、ワンダーフォーゲル運動を背景に、小学校教師であったシルマンの「子ども達に安全かつ安価な宿泊場所を提供しよう」という提唱で始まった簡易宿泊施設『ユースホステル』。この世界的なシステムは利用者を”ホステラー“、ユースホステルを利用した旅を”ホステリング“とか呼びながら、今や世界80ヶ国に約5500ヶ所の施設が存在する。私は特に”ホステリング“感覚でカナダに来た訳ではなかったが、カナダ初夜を野宿erでは無く、何とか”ホステルer“として過ごすことが出来ることに例えようの無い喜びを感じ、勇み足で本屋で見付けた一番近くのホステルへ向かった。実はこの時、過去に一度もホステラー経験の無い私は、まだ見ぬ『未知の世界をたずねる』という緊張感に押し潰されそうになっていた。
それでも、昼間ちゃんと宗教活動しているのか定かでない薄気味悪い教会の前にあるホステルに辿り着いた時、私にとってはまさにこれこそが神様の思召しであり、神の御加護そのものに思えた。誰に捨てられたのかも明確としない状況で、何となく「拾う神あれば、捨てる神あり」と心の中で呟き、フロントに眠そうに座る女性に今から泊まれるかを訊くと、彼女の眠そうな目は単に優しさに溢れ過ぎていただけだと気付かされる程、聖母のような温もりを持って「イエス!」という、これ以上無い幸福感に満ちた答えを授けて下さった。その瞬間、カナダに着いてから此処までの約6時間の個人的な葛藤が全て報われた感じがして、感謝余り余ってフロントの女性に対し、目の前に教会があるというのに、手を合わせ拝んでしまった。彼女は私の行動に対し黒目部分に”?“を浮かべながら色々と質問をしてきた。本来ならもぅ少し積極的に英語が分からなくても聞こうとするべきなのだが、彼女の「イエス!」の一言を理解しただけで全てを分かった気になってしまい、彼女の質問が業務上必要なものであろうが無かろうが全くどうでも良く、ただ気に入ったフレーズの使い回しのように「イエス!」とだけ答えていると、新鮮味の一切感じない薄汚れた雰囲気漂う鍵をシーツ等と一緒に手渡され、鍵を開けて部屋に入ると自分の部屋に既に誰か居る。ホテルのように一人部屋だと思っていた自分の『見聞』が音を立てて広がっていくのが分かった。
就寝時間を過ぎていた為、部屋は薄暗く、実際何人居るのか分からなかったが、同部屋の人間に『規律を守る』気持ちと『良い習慣』が備わっていないことは、個人の荷物の散乱により、部屋がまるでゴミ溜めのようになっていることから分かった。挙句、『共に助け合う』という精神など到底あるとは思えない程、ほぼ全員が騒音剥き出しの鼾をかきながら眠っていた。            〜つづく〜


nob morley
吉本新喜劇で活躍中のお笑い芸人。新喜劇のブログ(↓)で紹介されてます。
http://mycasty.jp/shinkigeki/html/daily_2007/d_2_2007-02-02.html

最終更新日 : [02/22]
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