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86「出会わなければ良かったひと」

photo当然の事だが、海外で生活していると日本では出会うことの無い様々な人に出会う。差別的な意味合いでは全く無く、まさか自分がカナダに住んでいながら友達の送別会で”エジプト人“と出会うなどとは、日本を発つ前の私は予想だにしなかったし、インド人との見分けが全く出来ない状態で、”パキスタン人“の知り合いが出来るとは夢にも思ってなかったし、最終的に現地での生活を通して知り合い、仲良くなった”黒人(カナダ人)“の家のクローゼットで寝泊りを繰り返しそれが当たり前のように普通に生活をしていくようになるとは夢や幻どうこうではなく、未だに自分でも信じられない。
日本で日常生活をしている中でエジプト人やパキスタン人と知り合うなんて容易く出来るものではないだろうし、ましてや黒人の押入れを間借りしての生活など、普通に考えれば”出会ウ、泊まル、見ル、体験(たいけン)“のそれぞれの語尾から番組名を作ったとされる『世界ウルルン滞在記』でもちょっとやり過ぎ感が出てしまう程、日常から完全に逸脱したものである。然しこれら全ては驚きこそあれ、喜びの方が遥かに強く、この出会いを与えてくれた神様に仏教徒なりに感謝したいぐらいである。それに反して”何故海外に来てまでこんな奴と出会わなアカンねん!“的な人間も悲しいことに結構多く、しかも、それが日本人だったりするから実にタチが悪く、悲しいを通り越し、単純に恥かしい。
母国語が英語でない外国人との出会いの場合、当然共通語は英語であるが、お互いが英語で100%の意思疎通を成立させることは不可能に近く、誤解や勘違いがどうしても生じる。然し逆にこれが、腹立つことがあっても”もしかしたら俺の勘違いかも知れない…“と考えることにより、たちどころに怒りが収まり、気付けば”これも一つの異文化理解“と、より一層相手のことを考えるようになったりするから、良かったりする。ところが、これが日本人となると、意思疎通が完璧にこなせる筈であるから、少しでもそれが滞った瞬間、感情の逃げ場が一切無くなり、単にその人間に対し負の感情を抱くだけでなく、その周りに居る人間まで呪いそうになってしまう。
事件は友人が働いているトロントのとある日本料理屋で起きた。其処に私のコラムを読み是非とも会いたいと言っている女性客が居ると聞き、良縁自ら逃すこと勿れと下心満載で揚々と店に入り、大将に挨拶をし、温かく席へと案内して貰うと、座っていた女性が私を確認するや否や「どうも”女優“の○○です」と、本気か冗談かも分からないトーンで芸人である私を見下す感じの自己紹介をしてきた。この瞬間、あわよくば的に抱いた下心を憎むのと同時に、自分の脳に女の名前を記憶しないよう指令を出した。そんな私の負の空気は全く女優には通じず、初対面とか関係なく、世界は私を中心に回っているとでも言うかの様に大女優気取りでマシンガンの如く喋り掛けてくるのだが、その内容が心の琴線に触れることこの上なく、或るガイドブックに載っていた女優志望の女(84話参照)がパワーアップして本から飛び出してきたのかと思う程であった。〈詳細は次回〉

nob morley
吉本新喜劇で活躍中のお笑い芸人。年明け元日の0時0分から、約15年振りの禁煙を始めたらしい。いつまで続くのかな〜。(編集部)

最終更新日 : [01/23]
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