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93「一人で暮らすということ〜episode 6〜」

photo一人暮らしをするに当り、私は当初色んな課題を立てていた。
一、料理経験が小学校家庭科の調理実習以来皆無であったが、生活費の節約の為に毎日きちんと自炊する。
一、読書に対する苦手意識克服の為、テレビは買わず、常に読書に励むようにする。
一、電気代や水道代などの節約として、洗濯機は置かず、風呂の残り湯を使って手洗いで洗濯をする。
一、本当に一人で生活出来るか不安なので、1ヶ月以内に彼女を作る。
高校を卒業するまでずっとならず者で通っていた私にとって、どう考えてもこなし切れない難課題だらけであったが、人間を”意思の弱いタイプ“と”意志の強いタイプ“に二分するとなると、基本的には後者に分類される私であるが故、(正直、自分でも信じられないが)この4つの内、3つの課題は確実にこなしていった。
大学の講義が終わって、急いで行くのがスーパーのタイムセールであったし、教科書よりも料理本を大切にするぐらい毎日クッキングに励み、包丁で指を切るなど一体幾度経験したことか、それでも夕食は一人なのに常に二人分作るように心掛け、余った分を次の日の昼食に充てて節約を図っていた。…素晴らしい。
洗濯も先輩から洗濯機を譲って貰うまでの約3年間、気持ち良さを感じると同時に身体にこべりついていた疲れを綺麗に剥がしてくれたお湯が残された風呂釜に、どれだけ垢を漂わしていようと構うことなく洗濯物を放り込み、其処に洗剤を入れ、それを物干し竿で何度も何度も洗濯機の要領でただただ掻き回すという作業を繰り返し、洗濯をしていた。…素晴らしい。
この洗濯方法を思い付いた時は衣類と同時に風呂釜も洗えるのだと、自らの発想がすこぶる画期的な一石二鳥を産んでいることを憂いでいた。然し、実際は、汚れを落とすというよりも洗剤の匂いをそれなりに満遍無く繊維に染み込ませて誤魔化している感じで、今考えれば、単に風呂釜を汚れた衣類で洗っていただけで、衣類には風呂釜の汚れを、風呂釜には衣類の汚れを擦り付けていたという最悪循環を産んでおり、それを着ていた。…実におぞましい。
そして、自宅で浪人生活を過ごした、所謂、宅浪青年であった私は、1年間の引篭もりの様な生活が原因で対人恐怖症と人間不信の合併症を軽く患っており、人の目を見て会話をするということが出来ず、常に帽子を深く被り、なるべく人と視線を合わさないようにしていたり、昼食を取ろうと大学の食堂に入った瞬間、人の多さに吐き気を催し、目が回り倒れそうになるような状態であったにも関わらず、同じ授業を受けていたある女性に一目惚れし、彼氏が居るなどの弊害があったものの、最終的には略奪愛的な形で、本当に一人暮らし1ヶ月目で彼女が出来た。…嗚呼、気持いい。
然し、その彼女が出来るまでの1ヶ月間、ほぼ無音の中、一人で料理して一人で食べて一人で寝るの繰り返し、そして隣からは常に容赦無い家族の楽しそうな会話、読書をしようにも孤独感が邪魔して内容が頭に入っていかない。引越し3日目にして中古テレビを購入。…でも一人は淋しい。

nob morley
吉本新喜劇所属の芸人。5月11日『座長超え』というイベントをやります。Mr.オクレ師匠がゲストです。それ以外はまだ何も決まってませんが…。

最終更新日 : [05/07]
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