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114「私は不良ではありません。不当です。」

photo 高3の2学期末の試験でカンニングを担任に見付かり『親呼び出し』の刑に処され、父親が学校までわざわざ来て、目の前で自分の為に担任に延々と頭を下げ謝るのを目に焼き付けなければならない罰を科せられ、余りの辛さにその場を逃げ出したくなったが、その事の重みは、もぅ二度とこんな馬鹿な真似はしないと心に強く誓う程のもので、中学の時に万引きで警察に捕まり、引き取りに来た母親が警察の人に泣きながら何度も深々と頭を下げていたのとは格段に違った。自分でも何がどう違ったのかよく分からないが、今後一度として父親が自分の為に頭を下げて謝罪するようなことだけはあってはならないと自分に厳しく言い聞かした。
心を入れ替え残りの高校生活を真面目に過ごそうと自分に約束したのだが、残念ながらその約束はすぐに破られ「カンニングは昨日、親父が来て謝ってくれたお陰で無罪放免的な感じで許して貰えたわ」と翌日学校で友人に話す私の右手の人差し指と中指の間には慣れた感じで火の点いた煙草が挟まっていた。喫煙に関しては完全に習慣になっていた為、全く持って罪の意識無く、決して不良ではなかったが、世のヤンキー漫画で高校生が煙草を吸っていても特に違和感がないように、授業終わりの休憩時間に煙草を吸うのが当たり前になっていたし、逆にそれをしないとしっくり来ない感じにまでなっており、飲食店での喫煙を店員に注意されたりしたら、どう考えても未成年喫煙者である自分達が悪いのに『金払て飯食うて喫煙席で煙草吸う客に注意するてどういうことやねん!』と、店側を非難するぐらいの横暴な態度をとることもしばしばあった。
そして、3学期に入り高校生活の締め括りとも言える学年末試験最終日。今回は何事も無く無事終わり、前回の試験の時は大変やったなぁ〜と、”カンニング見付かりついでのストリップ“に付き合わされた友達3人と学校近くの飯屋で談笑していると、同じ様に「後は卒業式だけや」と安堵感を滲ませた表情の大人が2人仲良さそうに談話しながら店内に入って来た。友人の一人がその大人を見て「先生や!」と言ったが、時既に遅し、眼前の灰皿には細い煙を出す吸殻、買って間もない煙草の箱に使い慣れたジッポのライター、先生と目を合わせた状態で唖然とした表情で口と鼻から同時に煙を吐く友人。すべてが「煙草は吸ってません!」と言える素材には繋がらず、食後の私達は、食前の先生達にそのまま学校へと連行され、職員室で綺麗に横一列に並んだ暗い表情の我々4人全4が『親呼び出し』の刑に処すと宣告された。
然し、その刑は前回のカンニング時とは違い、我々が下校したと同時に先生が自宅に電話を入れていたようで、鬼の形相で私の帰りを待ち侘びていた父親に、帰宅するや否や顔面を拳で殴られた。その時、産まれて初めて父親からグーで殴られた。そのショックは計り知れないものがあったが、それ以上に殴りながら発した父親の言葉の方が衝撃的であった。「煙草なんか…吸いやがって!」と来るかと思いきや、「煙草なんか…吸うんやったら家で吸え!」いや、吸うてもええんかぇっ!

nob morley
吉本新喜劇所属のお笑い芸人。煙草を辞めて1年と3か月。煙草を吸う夢を見ては「やってもうたっ!」と飛び起きることがよくあるらしい。

最終更新日 : [03/19]
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