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117「好機待望 溢れた希望」

photo 授業は殆ど真面目に受けることはなかったが、遅刻こそすれ毎日休まず登校していた私は正直、学校が好きだった。
元来無口なのに如何せんお喋り好きで、基本人見知りなのだがどういう訳か寂しがり家で誰かと会話したくて仕方無い、そんな心に矛盾が一切ない純真な私にとっては学校だけが、物凄くサービスが行き届いた5つ星の最高級ホテルなんかよりも遥かに多くの欲求を満たしてくれるノーストレスな場所であった。特に学校で1番の人気者とかではなかったが、必ず誰かが私の周りに居て常に笑いが絶えなかった。それに比べて家での私への扱いは劣悪で、爆発的に全国でヒットし時代の寵児となった芸人が5年後生きているのかすら分かって貰えないような存在になってしまうケースが多々あるように、産後間も無くが私の家庭内での人気のピークだったようで、それ以降の不人気さたるやものや実に酷く、1歳児の私を家に置き去りにし、姉と3人で外食に出掛けた両親が満腹感を幸福感に換置しながら帰宅すると、あまりにほったらかされ空腹極まった私は、あるモノを食べていたらしく、彼等はその光景を見て慌てることなく「この子、ウ○コ食べてるわ!」と爆笑したと言う。
そんな親に自分の将来について話す気にもなれず、志村けんさんに憧れ、周囲の人間に面白いと思われたくなり始めた幼少期から大切に温めてきた『芸人』への強い想いは当然ひた隠しにし、己で道を切り拓く方法を常時思案していた。
然し、何時ぞや我が想ひ親に話さねばならぬとは常に思っており、その機会を窺い過ぎて若干のもどかしさを抱えるようになっていた。そんな折、停学処分を受け自宅謹慎となり、毎日欠かさず担任が家庭訪問に来るようになり、やっと胸中を打ち明けるチャンスに恵まれることとなった。
それ程話すことも無いのに、何故か毎日やって来た担任。元々気遣イストな母が気を配り毎日茶菓子を変えたりと工夫を凝らしていた為、担任が毎日変わる”日刊オカンの茶菓子“を楽しみに来ているのではないか?と疑いの念を抱えずにはいられなくなり、毎日、甘ったるいアメリカの家庭でよくみる砂糖の塊のようなケーキを出しておけば、それに辟易して、流石の根性座ったベテラン教師でも嫌になって来なくなるのでは…と思っていたが、担任にはきちんとした目的があったようで、日に日に募るであろう罪の意識からくる反省と後悔の度合いを見定め、成績に問題のある私が今後の進路をどう考えているかを聞き出す為であった。担任は普段から眼力の強い人間であったが、より一層、血管が切れるのでは無いかと思える程眼球に力を込めて、「お前は進路をどうするつもりなんだ?」と訊いてきた。その時、『進路も何も卒業が出来るのか?』という疑問が先ず立ちはだかったが、それ以上に親の前で自分が今まで温め過ぎて火傷する程の熱を持った想いをやっと打ち明け冷ますことが出来る、この好機を逃してはならぬという気持ちの方が強く、嬉々とした感情が胃の奥から湧き上るのを感じながら、「僕は…」と話し始めると自然と全身に力が入っていくのが分かった。まさかその後に絶望が待っていようとは…。

nob morley
トロントでお互い切磋琢磨したフロッグパイロットが何と・・・6月の京都のライブを最後に解散。彼らの最後の勇姿を目に焼き付けに帰国せよ!

最終更新日 : [05/01]
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