シネマサトの邦画のほ〜がイイかもね!

第八十六話
ストレスを溜めた中年男2人の行く末を
バイオレントに描いたブラックコメディ

先週ものすごく寒い日(といってもトロントに比べたら気温は大したことないけど)があって、会社から駅までの道のりをうつむき加減に小走りしていたら、歩道の真ん中に立ち止まっているおじさんがいて、ぶつかりそうになってしまった。「危ないじゃん!」て心の中で毒づきながらパッと見たら、頭の薄い50代ぐらいのおじさんは携帯電話を握りしめて「はい…はい…、もうそれは、私も腹くくってますんで」と言っていた。ねずみ色のコートを着たそのおじさんの脇を通り抜けながら、「何に腹をくくっているの?」と気の毒になった。恐らく仕事でミスがあって取引先に謝罪の電話でもしていたんだろう。自分より20歳ぐらい上のおじさんに対して「サラリーマンて辛いよね」なんて肩を叩きたくなるような出来事だった。―『たどんとちくわ』は、タクシー運転手(役所)と売れない小説家(真田)が、それぞれ日常のストレスを爆発させて猟奇的行動にはしるまでを描くブラックコメディ。椎名誠の原作小説の破天荒なテイストを、元CMディレクターの市川準監督が完璧に映像化している。あのおじさんも、ストレスを溜めすぎてキレちゃったりしないといいなぁ。

たどんとちくわ
(1998年公開)
監督:市川準
主演:役所広司・真田広之

[ 2011/01/21 ]

シネマサト
役所さんも真田さんもすごく楽しそうにブチギレているのが印象的でした。2人ともこういう破天荒なの好きそうだもんなぁ。

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