気分は生活習慣病

137「賢い子は絶対に真似をしないで下さい」

基本、『試験』と呼ばれるものは私語を慎まなくてはならないが、誰しもが完全なる無言で挑んでいるかと云えば、実はそうではない。受験者は無意識の内に小さくとも囁いているもので、"黙読“と云えど、実際のところ至近距離でしか確認出来なくとも、確実に文章問題などを"音読“していたり、問題の意図が分かり難いものには「え? どういうこと?」とハッキリと口に出し返答を得られる筈の無いテスト用紙に訊いていたりする。

私の高校は、日本で2番目に賢いとされる京都大学に合格する人間が毎年何人も出るような京都で3番目に賢いと謂われる進学校であった。その中で私は、3年間254番目(最下位)をぶっちぎりながら、勉強の出来る奴と出来ない奴の"差“をまざまざと見てきた。その"差“は、日々の授業への取り組み方で分かる気がするが、実はこれは大きな間違い。学校の授業を真面目に聞いている人間というのは、大体が、まぁまぁ出来る奴かまぁまぁ出来ない奴ぐらいで、勉強の物凄くデキる奴は、物凄くデキない奴と同様、殆ど授業を聞いていない。デキる奴にとっても、デキない奴にとっても学校の授業は退屈なのだ。―勿論、授業を聞かず、別の難問題集を解いているのと、弁当を食べているのとでは大きな違いがあるが―。

では、何処に"差“が出るのか。当然、それは試験結果が一番分かり易いのだが、実はその試験中に如実に"差“が生じているのだ。物凄くデキる人間は兎に角、問題を解くスピードが格段に早い。物凄くデキない人間と比べればそれは歴然で、全部で10問あったとして、まだ大半が4・5問目辺りで苦闘している時に最終問題の誤字や間違いを試験官に挙手して指摘していたり(私は大概そういう時に限って1問目すら解けていなかったり)、試験が始まってまだ制限時間の半分ぐらいしか経過していないのに、もぅ答案用紙の見直しをしていたり(私は大抵そういう時に限って1問目の問題すらまだ読めていなかったり)する。

そして、物凄くデキる奴に限って結構な音量で試験中ブツブツ言っている。

この習性を真似れば、他人からは物凄くデキる奴に映るのでは…。英語の試験前に英字新聞を読むというかなりの破壊力を持ったジャブを放ち、周囲を怯ませた私の次なる秘策は、試験中に小声でテスト用紙に向かって英語で喋りながら敢えて真ん中ぐらいの問題から解いていき、周囲に物凄いスピードで問題を解いていると思わせる作戦であった。周囲が「嘘やろ? もぅそんなとこまで行ってるん?」的なアンビリーバボー視線でちょろちょろ私を見てくることになる…筈だった。英語にはリスニングという全員が同時に会場内に流れる放送に従って問題を解いていかなくてはならないテストがあり、その際、ほぼ全員が小声でブツブツ喋りながら問題を解いており、リスニングの放送終了後も、作戦の一環としてぶつぶつ言っていると、まだリスニングを解けていない人に思われ、英字新聞を読むぐらいの奴がまさかのリスニングで梃子摺る事態に陥っていると、周囲からは妙な哀れみに満ちた違う意味でのアンビリーバボー視線で見られることになった。

[ 2010/03/05 ]

nob morley
オリンピックも終わりましたねぇ。浅田真央の銀メダルに少し悔し涙。金メダルはゼロにしても、何個かメダルを取った日本は凄い。頑張ったニッポン!!

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