気分は生活習慣病

143「綺麗なお姉さんを好きでいたいですねん」

『好きな人を虜にするには、先ず攻めるは胃袋なり!』これは、少年Nの恋愛に於ける持論であるが、賛同を得る自信は十分にあった。彼は、恋愛は『衣・食・住』に大きく関わり、また、人間の三大欲求『食欲・性欲・睡眠欲』と実に深い関わり合いを持っていると考えていた。

1.『衣』…服装のセンスがあまりに違う相手との付き合いは、実にしんどい。洋服を着る習慣が当たり前になった現代社会で、相手が和服を常に着用している状況を思い描くだけでも、そのしんどさが窺える。男性にとって相手が舞妓や芸者であれば、着物で成立するが、女性の横に羽織袴姿の男性が居れば、見様によっては”落語家の女弟子“にも見えなくはない。趣きこそあれど恋愛向きではない。

2.『食』・『食欲』…人間食べなければ死んでしまう。生きる為に食べるとは云え、どうせ食べるなら美味しい物を食したい。そんな願いを簡単に叶えられる料理上手な人が傍に居てくれたら…これ程理想的な状況はない。

3.『住』・『睡眠欲』…人間寝なければ死んでしまう。横になって寝れるなら何処でも良い、と云う人も居るが、春夏秋は何とか越せるかも知れないが、カナダの冬のような想像を絶する凍て付く極寒の中、路上で横になって寝るなど、逆に”寝たら死んでしまう“という本末転倒な状況になってしまう。やはり寝るなら、せめて、ある程度整った環境の中で眠りたい。最低限、雨露を凌ぐ住居が有り、エアコンなりの空調設備が在り、低反発の枕が唯一の贅沢品として寝床に用意されており、其処に肌触りの良い毛布と軽い羽毛の掛け布団、そして寝心地最高のテンピュールのマットレスがあれば、文句は無い。そして、これらの環境をより良い状態で常に保ってくれる人が傍に居てくれたら…若しくは、この整った環境に一輪の花を添えるような相手が寝床にいつも居てくれたら…と想像するだけで身体が熱くなってくる。

4.『性欲』:人間しなければ死んでしまう。と云うことは決してないが、子孫を残すためには必須のことであり、子孫を残していかなければ、人間という存在がこの世から死んでしまう、所謂、絶滅してしまうという事から考えると、やはりこれは重要なことであり、動物的な行いとしてしなくてはならない。どうせするなら心の通った人と行いたいし、愛する人と営みたいし、極上に気持ち良く済ませたいし、そういう人が常に傍に居てくれたら…全身が干乾びるぐらい四六時中契り続けるであろう。

全てを完璧に満たしてくれる相手を見付けるのは至難の業である。Nの交際相手の年上女性は、特別個性的な『衣』を纏っているという訳ではなかったので、彼にとっての第1ステージは難なくクリアとなったが、第2ステージの『食』は、ハムサンドに緑茶を合わせてくるという度肝を抜く彼の持論を嘲笑うかのような攻撃を仕掛けてきたことにより、一瞬にして二人の関係に暗雲が立ち込めた。然し、第3ステージの『住』はお互い実家暮らしということもあり、そこは元からクリアな状態になっていた為、第4ステージの『性』の具合次第となった。そして、二人は最終ステージへ…。

[ 2010/06/04 ]

nob morley
7年振りにワーホリの時に出会った友人に会うたら殆んど皆、結婚してた。「ノブさん、変わらんな〜」のコメントは良いことなのでしょうか?

前の投稿

次の投稿

▲PAGE TOP