気分は生活習慣病

147「『つつみさんの呪い』の 対処法」

外界からの刺激に対して反応する自律神経系の1つである『副交感神経』は、生体内のホルモンなどを制御しており、心身がリラックス状態の時にこそ働く。
そして、この副交感神経が男性機能への直接的な性的刺激あるいは「視覚・聴覚・臭覚・味覚・触覚」などの性的な刺激を或る中枢神経へ運ぶことで軟質なヤツが硬質なモノへと変化するのである。
少年Nは、彼女がいつまた自分をベッド下へと突き飛ばし、泣きながら「つつみさんが忘れられへん!」と叫び出すか分からないという脊髄に記憶された恐怖が、心身を常に緊張した状態に保ち続けた為、肝心の副交感神経は全く働くことが出来ず、まるで青春を失った老人のように無反応な股間を携えることになった。
Nはそれを彼女の所為にしなかった。何故なら、彼女の言う"つつみさん“の正体を聞き出すことすら出来ていなかったからだ。若しかしたら、『つつみさん=人物名』と思っているだけで、本当は『つつみさん=飼っているペットの名前』かも知れない。旅先で大人の雰囲気になった途端、急に家に置き去りにしてきた盛りがついた愛するペットのことを気に掛けてしまっただけかも知れない。然し、いくら『つつみさん≠人物名』の考えを巡らせたとて、気分が落ち着くことは無く、最終行き着く先は『つつみさん=元カレ』という順当な到達地点であった。
単純に「つつみさんて誰?」という質問を彼女に投げ掛け、目に見えぬ実体と対峙すれば、より一層彼女との心の距離を縮めることが出来たに違いない。然し、もし、つつみさんという男性が彼女との営みの最中に急死した…とか、ロストバージンを約束した日に事故にあって他界した…とか、『つつみさん=故人』だったら…という最悪の結果に想像が及んだ瞬間、対処法が全く浮かばず、何も訊けなくなってしまった。
そんな己の軟弱さが悪いのだとNは全てを自分の所為にした。
何事も達成されぬまま旅先からすごすごと帰って来たNは、自分が哀れな人間にしか思えなかったが、それ程肉体的に疲れてもいないのに『休憩』をしに"営み専用宿舎“へと若干意地になりながら何度も彼女を連れ込んだ。然し、結果は毎度同じで、彼女が「さぁ、開けて下さい」と準備万端の状態で『鍵穴』をNに差し出すのだが、一度『鍵』としての機能を失った彼のヤツがモノに変わることは無かった。
それから暫くして、少年Nは結局大人になることなくその女性と別れることになり、次の出会いに期待した。そして、次に出会った女性と、遂に…という場面に直面した。然し、Nはこの女性も「つつみさんが忘れられへん!」と叫び出すのではと疑ってしまったことにより、恐怖が全身を包み、眼前に麗しき裸婦が艶かしく横たわっているにも関わらず、股間は血が通っていないのではと思う程の無反応。『つつみさんの呪い』は次第に深刻なものになっていき、呪いを何とかして解いて貰う為、迷える子羊が神の助けを求め教会へと向かうように、泌尿器科に飛び込んだ。大人になっていないNを神父とも云うべき医師はEDと診断し、バイアグラを処方した。『N=18歳』

nob morley
nob morley8月22日に初の単独イベントを京橋花月でやることになったので、もし、その辺りに帰国する予定のある方は是非、大阪の京橋までお越し下さいませ!

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