(2009年06月05日記事)
Grill Pork Belly BBQ (2人前 $22.99)
地下鉄フィンチ駅からヤング・ストリート沿いを南へ下っていくと、ハングル語の看板が道の両側にずらっと並ぶトロント第2のコリアン・タウンだ。激戦区のこのエリアに開店して5年の「MOT NA SON」は、トロントのコリアン・ファミリーや留学生たちにも人気の店。キッチンで腕を振るう妻と店を切り盛りする夫、家族経営のアットホームなレストランだ。
皆大好き!ジューシーBBQ
「日本人に人気の韓国料理と言えば焼き肉とチヂミでしょう?どちらもうちの自慢料理だよ」というオーナーのクリスの言葉に後押しされて、ポークBBQとチヂミをオーダーした。
オーダーした料理が来る前にサイドディッシュとして出されたオイキムチ(キュウリのキムチ)とカクテキ(大根のキムチ)を味見。割と辛い方だと思うが、味に深みがあり、複雑なスパイスの香りが美味しい。韓国料理レストランに行く楽しみの一つは沢山のサイドディッシュという方も多いだろう。店ごとに品数や内容が違うサイドディッシュ、ここでは通常6種類がサーブされる。キムチが数種類、サラダ、煮豆など内容は時々変わるが、どれもクリスの奥さんの手作りだ。
メインのBQはテーブルに運ばれて来るコンロにセットされたUFOのような円形の鉄板に肉を乗せ、自分で焼いて食べるスタイル。ポークは見ただけで素材の良さが分かる様な綺麗なピンク色、そしてうっすらとのった白い脂肪…日本の焼き肉に比べて身が厚い。今回は、クリスに韓国焼肉の正しい焼き方を見せてもらうことにした。まずは鉄板を充分に温め、天板の上に肉を並べる。
▲Korean-Style Seafood Pancake ($10.99)
日本人にもお馴染みの海鮮チヂミは海の幸がたっぷり!
▲Grill Mackerel ($9.99)
脂ののったサバはご飯のおかずにピッタリ!古代米など多種の穀物や豆類が入ったご飯、ミックスライスを一緒にオーダーしてみよう!
そして、箸を使って一つひとつの肉を何度もひっくり返し続けるのだ。表、裏だけではなくサイドも忘れずに焼くこと。箸を上手く使いながら焼きたい面を鉄板に「じゅ〜っ」と押し付けて、暫くそのまま止めておく。肉の各面に少しきつね色の焦げ目が付いて来たあたりがベストな食べごろだ。鉄板は、溶け出した脂が下に流れ落ちるような設計になっている。余計な脂が焦げ付いたりもしないし、綺麗な鉄板の上で焼き肉が楽しめるのが嬉しい。
シンプルな塩味やコチジャン、食べ方のバリエーションも色々
食べ方はお好みでいろいろ。シンプルに胡麻油&塩のタレも良し。甘辛いコチジャンにつけて、サンチュで包んで食べるのも良し。辛いものが好きな人は、セットで出される生の青唐辛子を肉と一緒にサンチュで包むのがお勧め。もちろんサイドディッシュのキムチなどを入れてもOK、自分の好みの食べ方を見つけよう。
▲店を切り盛りするクリス。料理上手の奥さんを持って幸せ!
そして、もう一つの人気メニューのチヂミには、タコ、イカ、エビ、貝類などシーフードがたっぷり入っている。こちらもお好みでコチジャン、キムチ、醤油などでいただくのだが、何もつけなくても美味。その他のメニューも豊富で、肉やシーフード、野菜をバランス良く使った韓国の伝統的家庭料理が楽しめる。グループ向けには食事と飲み物のお得なセットもあり、友人らと一緒に盛り上がるにはピッタリだ。
〈文・写真/大村 絵理〉