イカ墨とシーフードの
トマトソースパスタ

Troccoli al Nero ai Frutti di Mare

(2009年11月06日記事)



Troccoli al Nero ai Frutti di Mare (Appetizer $17, Main $23)

イタリアの食文化を
丸ごと愛するシェフの店

トロントで暮らすようになって、なかなか見つけられなかったのが「美味しいパスタが食べられる店」だ。蕎麦、素麺、うどん、ラーメン…と麺にはウルサい日本人、北米のレストランのパスタに満足できない!という不満を抱えている方も多いだろう。そんな方に紹介したいミッドタウンの名店「Zucca」は14周年を迎える、ホームメイドパスタと新鮮なシーフード料理が自慢の老舗レストランだ。

こだわりがいっぱい詰まった手づくりパスタ

メニューにある6種類のパスタの中に"Squid-ink(イカ墨)"とシーフードのパスタを発見! 今日はこれにトライしてみよう。

ご存知の通りパスタには色んな種類があるけれど、どれも原料は小麦粉と水、といたってシンプル。この店では古代小麦粉として知られるスペルトやレッド・ファイフ、バックウィートなど、様々な種類の小麦粉を使い分けている。カナダ産の小麦粉とイカ墨を混ぜて作られたパスタは、黒くて艶やか、妖しい美しさを放つ一品。エビ、ムール貝、アサリ、イカ、帆立などシーフードの具材との彩りも綺麗だ。

麺は太すぎず、細すぎず、具材と一緒にいただくにも丁度いい感じ。先ずパスタだけをつるつるとフォークに絡めて味見する。茹で方も少し固めが好きな私にピッタリで、手づくりのモチっと感を出しながらもヘビーになりすぎず、絶妙のバランスと食感に大満足。

▲Pesce alla Griglia, Profumato alle Erbe($28.00〜38.00)
本日の魚料理、ポテトや野菜が別の皿でサーブされる。お頭付きの立派な魚はスズキの一種。タイムやベイリーフなどフレッシュハーブを詰めてグリル。

▲Smokey Sformatino di Gallinacci($15.00)
今が旬"あんず茸"のスフォルマティーノ。ムースの様に滑らかに口の中でとろける。トーストされたリコッタチーズ、ラディキオ、キノコ等のバランスが最高!

イタリア料理の本随は地方料理にあり!

もう一つ重要なのはソースとの関係だ。シーフードと相性もぴったりで旨味たっぷりのトマトソース味がするのだが、皿の上にソースはほとんど見えない。パスタが隠れる程ソースをたっぷりと掛けるレストランも多いが、それでは麺自体の美味しさが分からない。「イタリア料理ではパスタとソースのベストな関係を理解することが重要」と語るオーナーシェフのアンドリュー。彼の料理を食べると、自分のイタリア料理に対する認識は間違いだらけだったと気づかされる。

イタリア料理と言えば、美味しいけれど高カロリーで食後に胃がもたれそうなヘビーな食事と思っていたが、アンドリューはとてもデリケートな味わいの料理を作り出す。南北に長いイタリアでは土地ごとに特徴ある食文化が存在する。彼が目指しているのは、地方に伝わる本物の郷土料理を紹介すること。こんな料理がイタリアにあったのか! と驚かせてくれることもしばしばだ。トロントでは手に入りにくい新鮮な魚も、彼は毎日欠かさず仕入れ先を回り数種類を仕入れている。調理前の魚は大きな皿に並べられ、サーバーが実際に客席まで持って来てくれるので、オーダー時には料理方法など詳しいことを尋ねてみて欲しい。また全てのパスタ料理はアペタイザーサイズでオーダー可能。そうすればパスタでお腹が一杯になってしまいメイン料理まで食べられず…、という事態も避けられる。

一度食べたら、また食べたくなってリピーターとなってしまう、
「Zucca」は繊細で奥深いイタリアの食文化をトロント体験できるお勧めの名店だ。

スタッフ

▲スーシェフのドミニク、日本人シェフのユキさん、ナズル、デイビッド

〈文・写真/大村 絵理〉

information

外観 Zucca
2150 Yonge St.
tel:416-488-5774
サイト:
www.zuccatrattoria.com

月〜土 17:30〜20:00
日 17:00〜21:30

▲地下鉄Eglinton駅から徒歩7分

トロントマップ

店内 ▲キャンドルライトの元でロマンティックなディナーが楽しめる。予約を入れてから出かけたい。

 
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