モダン・インディアン・ダイニングの鹿肉ケバブ

Venison Kebab

(2010年1月8日記事)



Venison Kebab ($11)

個性的な店でいただくスパイスたっぷりの
ヘルシー料理

寒い季節に食べたくなるのは、やっぱり体を温めてくれるスパイス料理。そんな料理を探していたところ、聞きつけたのが人気のインディアン・ファイン・ダイニングのAMAYAがオープンした
「AMAYA Bread Bar」。伝統的インド料理に新しいアイデアやツイストを加えた、トロントでは珍しいモダン・インディアンだ。個性的なエントリーを揃えるこのレストランでは、カレーやタンドリー・チキンなどお馴染みのインド料理ではなく、少し変わったメニューを試してみよう。

シェフのコーネルが秋・冬メニューから勧めてくれたのは鹿肉のケバブ、「Venison Kebab」。地元の農場から仕入れた、新鮮で高品質な鹿肉を使用している。鹿の肉と聞くと、あまり馴染みがないので躊躇する人もいるかと思うが、他の肉に比べて高タンパク質、低脂肪、低コレステロール、高ビタミンとヘルシーな食肉として北米でも注目の素材なのだという。

こだわりのタンドリーソースと素材の良さを引き出す魔法の塩

ケバブ作りはまず、タンドリーソース作りから始まる。クローブ、シナモン、フェンネル、カルダモン、スターアニスなど多種のスパイスを挽いてから大きなトレーに入れ、オーブンで一晩掛けてロースト。次にローストしたスパイスにヨーグルト、ペッパーコーン、カシミア・チリ、ペーストにしたニンニクやショウガ、レモンジュースなどを混ぜ合わせたらタンドリーソースの出来上がり。このソースに鹿肉を漬け込むこと9時間、複雑なスパイスの香りと味が染み込こむまで待つ。そしてケバブを焼く前にブラック・ソルトで味を整える。高級岩塩として知られるインドのブラック・ソルトは、良質のミネラルがたっぷり含まれており、素材の良さを引き出す魔法の塩として、コーネルの料理には欠かせない素材の一つだ。

調理にはナンを焼く時にも使われる、伝統的な炭火焼きタンドリーオーブンを使用する。高温で焼くナンに比べて、このケバブは低温でミディアム・レアに仕上げるのがポイント。

▲Beef Tenderloin Vindaloo ($24)
通常のインド料理ではポークやチキンといただくVindaloo(辛さの強いカレーソース)を、アルバータ産AAAテンダーロインと。ミディアム・レアのステーキとカレーとの相性も抜群。

▲Gun Powder Scallops ($8)
細かく挽いたチリとレンズ豆がガンパウダー(火薬)のように見える事から名付けられた一品。辛さもなかなかのもの。

ひと口大の鹿肉、玉ネギの輪切り、ピーマンが彩りよく並んだケバブには、赤、黄、緑色が美しいスウィート・チリとアボカドのソース、そしてデイツのチャツネが添えられている。デイツとはナツメヤシの実のことで、とても甘く、中東などでは料理によく使われる。果物の甘さと爽やかさが、スパイスの辛さと深みをより引き立てて、絶妙のバランスだ。鹿肉はとても柔らかく、クセもあまりない。アペタイザーサイズなので、2人でシェアして1本ずつ頂くのも良いかも知れない。

奇跡の出会いが生み出だしたもの

オーナーのデレックとシェフのコーネルの出会いは奇跡のような偶然だったと言う。旅行中のドバイのホテルで食事をしていたデレックは、料理の素晴らしさに感銘を受け、お礼を言いたくてシェフをテーブルに呼んだ。そして現われたのが、カナダに移民が決まっていたコーネルだった。意気投合した2人が目指したのは、常識と決まりに縛られないインド料理。素材へのこだわりも人一倍強い。こんな個性的なレストランで今年の冬はしっかり体を温めよう。

スタッフ

▲インド出身のシェフたちがひと工夫された本場の味を生み出す

〈文・写真/大村 絵理〉

information

外観 Amaya's Bread Bar
3305 Yonge St.
tel: 416-487-1100
サイト:
http://amayasbreadbar.com

Lunch
月〜木 11:30〜
Dinner
月〜日 17:00〜22:30

▲地下鉄Lawrence駅から徒歩7分

トロントマップ

店内 ▲シンプルだけど、モダンなテープルセッティングでエキゾチックな雰囲気

 
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