Shinsedai Cinema Festival

新世代の日本映画作品を一挙公開。
第1回目「新世代映画祭」

(2009年08月07日特集記事)

黒澤明、北野武、大島渚、溝口健二、小津安二郎など日本を代表する巨匠映画監督たちがその名を馳せ、「日本映画」は世界的に高く評価されている。また日本国内では、2006年度に邦画の興行収入が洋画を上回って以来、その収益は軒並み増加の一途を辿っている。今回のトピックスは、そんな日本映画界の今後を担うであろう新世代の監督にスポットを当てた映画祭だ。

選りすぐられた若き、才能溢れる映画監督たちの作品が3日間に渡って一挙に公開される「新世代映画祭」。私見になるかもしれないが、日本映画の魅力は何と言ってもストーリーのシュールさ、そしてフィルムワークの緻密さにあるのではないだろうか。今回公開される作品においてもそのような見所がたくさん詰まっているものが多く、日本映画ファンはもちろんのこと、映画を愛する人々にとって多くの発見や感動が期待できるはずである。必ずしも著名な俳優や技術者を起用した作品ではないが、国内外で賞賛された作品の数々が集まる。瑞々しい感性とアイディアによって描かれた独自の世界感を持ち、視聴者を魅了するものばかりだ。ここでは上映12作品(うち短編集2作品)の概要をお伝えしていくので、どうか存分な期待を抱いて足を運んでいただきたい。

注目のラインナップは?

どれも甲乙つけがたい秀作が集められたが、なかでも注目したいのは昨年の第13回釜山国際映画祭で新人監督作品コンペテション部門最高賞を、同年度のぴあフィルムフェスティバルではグランプリを受賞した市井昌秀監督の作品『無防備』。そして、弱冠23歳で監督デビューし、イギリスのレインダンス映画祭をはじめ、各映画祭で大絶賛された竹馬靖具氏の初作品『今、僕は』。また、脚本家としても知られる七里圭氏による、台詞無し、生演奏付きというユニークな上映が日本国内にて注目を集めた作品『ホッテントットエプロン・スケッチ』。

現代社会に生きる若者が心に抱える闇であったり、或る日常世界の中で起きているノンフィクションストーリーであったりと、これらに代表される本イベントの公開作品は、いずれも莫大な制作費をつぎ込んだアクション満載のハリウッド映画とは異なるシュールレアリズムを味わえるものが多い。混沌とする現代社会における写実的な視点や、日本の文化を象徴するかのようなプログレッシブな感性で描かれた前衛的な作品を目にすれば、日本映画の新時代の訪れに期待は膨らみ、目が離せなくなることだろう。

※次号のインタビューでは、この「新世代映画祭」に参加するために来加する竹馬靖具監督のインタビューをお届けします。

Event Information

新世代シネマフェスティバル

【日 時】8月21日(金)〜23日(日)
【場 所】日系文化会館小林ホール(6 Garamond Court)
【入場料】シングル$12、5本パス$50、12本パス$105
【連絡先】416-441-2345 内線)222
【サイト】www.shinsedai-fest.com

日程

8月21日(金)
18:30〜 オープニングレセプション(参加費無料)
19:30〜 無防備
21:40〜 ホッテントットエプロン・スケッチ

8月22日(土)
12:00〜 遭難フリーター
14:00〜 Peaches (月夜のバニー、Emerger、クシコスポスト)
16:10〜 リトル・バーズ
18:00〜 或る音楽
19:40〜 モスリン橋の、袂に潜む
21:50〜 月とチェリー

8月23日(日)
12:00〜 Vortex & Others
14:15〜 今、僕は
16:30〜 Being "Indie" in Japanトーク、Q&A(参加費無料)
18:00〜 新しい神様
20:15 〜 ガール・スパークス

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