CNE -Canadian National Exhibition-

Toronto International
Film Festival

トロント国際映画祭

トロント自慢の大映画祭、 今年は豪華ラインナップ300本!

(2010年09月03日特集記事)

9月9日から19日まで開催されるトロント国際映画祭。今年で35回目を迎えるこの北米最大の国際映画祭は、トロント市内10か所のホールや映画館で展開される。ハリウッドスターや監督がレッドカーペットを歩き、目の前にその存在を感じられるガラやプレミアム上映は一般客にとって目玉の1つで、今年はクリント・イーストウッド監督やニコール・キッドマン、マット・デイモンをはじめとする多くのセレブがトロントにやって来ると見られている。また、本映画祭での上映、ピープルズ・チョイス賞受賞をきっかけにアカデミー賞にノミネートされたといった前例から、ここでお披露目をして配給会社やバイヤーの注目を集め、北米市場を狙う出品作品も多い。世界中の映画の作り手、買い手、そして観客から注目を集める大イベントなのだ。

景気後退の影響からか出品本数は約300本と、昨年の312本、例年の350本から減少はあるものの、そんな中で制作・出品された作品だからこそラインナップは力作ぞろい。今年は俳優出身の監督による作品が多く『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』(97)で友人の俳優マット・デイモンと共にアカデミー賞で脚本賞などを受賞して脚光を浴び、俳優としても活躍を続けるベン・アフレックの『The Town』や、『カポーティ』(05)でアカデミー主演男優賞やゴールデングローブ賞主演男優賞を受賞した後、07年、08年に出演した映画でもアカデミー助演男優賞にノミネートされ俳優として評価の高いフィリップ・シーモア・ホフマンの初監督映画『Jack Goes Boating』などがある。彼らの内面が反映された作品は一見の価値ありだ。

また、どの監督も魅力的な俳優を使いたがるからか、複数の出品作に出演している俳優もなかなかの数だ。活躍著しいキーラ・ナイトレイもその1人。信頼と情欲と嘘が渦巻く現代社会の愛の実態を描いた『Last Night』、さらに、生体間移植の臓器提供者として生まれた少年少女たちの姿をイギリスのカントリーサイドの情景に織り込んだカズオ・イシグロのベストセラーを原作とする『Never Let Me Go』に出演している。

今回はリメイク物が多いのも特徴で、『ゼブラーマン』や『クローズZERO』シリーズ、第32回トロント国際映画祭に正式招待された『スキヤキ・ウエスタン・ジャンゴ』などでメガホンをとった三池崇史監督の『十三人の刺客』はその1つ。これは63年に公開された同名映画のリメイクで、史実をベースに江戸時代末期の凶悪なる暴君、松平斉韶暗殺のために集った13人の刺客の戦いを描く壮絶な一作だ。クライマックスの13人対300人の迫力の殺陣が圧巻なこの作品は、トラン・アン・ユン監督の話題作『ノルウェイの森』とともに、いずれも日本に先駆けての北米プレミアとなる。
巨匠と呼ばれる監督もまだまだ健在で、クリント・イーストウッド監督が『インビクタス/負けざる者たち』(09)に続いてマット・デイモンとタッグを組んだ『Hereafter』は、現代社会の死への恐れを映したスリラー映画。そして、ウッディ・アレン監督がロンドンを舞台に現代社会のロマンスを独特のユーモアを交えて描いたコメディ『You Will Meet a Tall Dark Stranger』も特別上映作品として招待されている。

ハリウッド作品ばかりでなく、世界各国から集まった、この機会にしか上映されないものも数多くある。少しでも心惹かれた作品はぜひ、鑑賞してみよう。普段あまり映画を見ないという人でも、フェスティバルに沸く街の雰囲気に誘われてきっと映画館に足を運びたくなってしまうはず。芸術の秋の先陣を切るこの大イベントは堪能して損はない。


ノルウェイの森(Norwegian Wood)

村上春樹による同名小説の映画化。「僕」(松山ケンイチ)と自殺した友人の恋人だった「直子」(菊地凛子)を軸に、思春期の葛藤や人間模様を描く。主題歌にビートルズの『ノルウェーの森』原盤の使用許可が下りた貴重な作品。監督は木村拓哉ら日米韓のスターが共演した話題作『アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン』でメガホンを取ったトラン・アン・ユン。日本では12月11日に公開予定。

【日時】
12日(日)21時30分、14日(火)15時30分、18日(土)9時

【場所】 AMC 7

話題の作品

1. 127 Hours ワールド・プレミア

実在の登山家アーロン・ラルストンの著者に基づいた衝撃のストーリー。落下した岩に腕をはさまれ、ユタの渓谷に1人取り残されたアーロン。一度は死を覚悟するが、悩んだ末に最期の手段で生還を果たす。『スラムドッグ$ミリオネア』のダニー・ボイル監督の、アカデミー賞受賞後初となる監督作品。

【日時/場所】
12日(日)18:00 、13日(月)15:00 Ryerson Theatre
18日(土)18:00 Tiff Bell LightBox 1

2. 告白(Confessions) 北米プレミア

湊かなえ原作の同名ミステリー小説を、『下妻物語』『嫌われ松子の一生』の中島哲也監督が松たか子主演で映画化。娘を殺害された中学校教師・森口悠子は生徒2人が犯人と知り、復讐を始める。日本では今年6月5日より公開され、R15指定ながら興行収入35億円を超えた話題作。

【日時/場所】
17日(金)21:00 Ryerson Theatre
18日(土)17:30 、19日(日)9:30 Scotiabank Theatre 11

3. The Conspirator ワールド・プレミア

ロバート・レッドフォード監督による、アメリカ史に多大な影響を与えたリンカーン大統領暗殺事件を背景にした物語。暗殺の共犯として軍法会議にかけられるメアリー・サラットと彼女を弁護する若き弁護士の献身と名誉が熱く燃える、サスペンスに満ちた大作。

【日時/場所】
11日(土)18:30 Roy Thomson Hall、12日(日)12:00 Ryerson Theatre
19日(日)14:45 Varsity 8

Information

Toronto International Film Festival 2010

【日 時】9月9日(木)〜9月19日(日)
【場 所】トロント市内 *会場の詳細についてはサイト参照
【入場料】 〈プレミアム上映〉 一般$38.27、学生・シニア$19.03
〈普通上映〉 一般$19.69 、学生・シニア$17.04
【連絡先】 416-968-3456、1-877-968-3456
【サイト】 www.tiff.net

チケットの入手方法

公式サイト・電話・映画祭のボックスオフィスにて購入可能(サイト・電話での購入はVISAカード保有者のみ)。全ての購入/予約チケットは、映画祭ボックスオフィスまたは予約した映画の劇場内窓口にて受け取る。かなり混み合うので、早めのチケット・ピックアップがお勧め。学生・シニア用の割引を受けたい場合はボックスオフィスで購入のこと(IDまたは学生証の提示要)。映画祭ボックスオフィス
【場 所】363 King St. W.
【日 時】9月 2日・ 3日7:00〜19:00
4日〜 8日10:00〜19:00
9日〜18日 7:00〜19:00
19日 7:00〜17:00

映画祭ボックスオフィス
【場 所】363 King St. W.
【日 時】9 月 2 日・ 3 日7:00 〜 19:00
       4 日〜 8 日10:00 〜 19:00
9 日〜18 日 7:00 〜 19:00
19日  7:00 〜 17:00

観たい映画のチケットが手に入らない?

Off Sale 
お目当ての映画に「Off Sale」の表示があった場合、
この作品の前売りチケットは売り切れ。しかし、上映
当日の午前7 時から追加チケットが売りだされる可能
性がある。公式サイトや映画祭ボックスオフィス、劇
場内窓口にてチェックしてみよう(各劇場内の窓口は
その日の最初の作品上映開始、1 時間前にオープン)。
Rush
では、作品に「Rush」という表示があったら? 「Rush」
とは、この作品のチケットは追加分も含めて全て売り
切れてしまったということ。でも、どうしても見たい!
そんな人は当日、作品が上映される劇場の外に並ん
でみよう。この列は「Rush Line」 と呼ばれ、上映10
分前にスタッフが集客状況を見ながらラインの先頭か
ら残った席の数だけ順に入れてくれるもの。人気の作
品には何時間も前から並んでいる人がいたり、先頭に
いても結局入れないという場合もあるけれど、トライ
してみる価値はある。

Other Screenings

TIFF for Free !

35周年を祝って、第72回アカデミー賞最優秀作品賞を含む5部門での受賞を果たした『アメリカン・ビューティ』など、過去に出品された8作品の上映を無料で行なう。

『アメリカン・ビューティ』
【日時/場所】
15日(水)17:30 Tiff Bell LightBox 3
※上映作品によって日時/場所は異なる

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『アメリカン・ビューティ』
【日時/場所】
15日(水)17:30 Tiff Bell LightBox 3
※上映作品によって日時/場所は異なる

The Sapporo Project (Le Projet Sapporo)

アニメーションに組み込んだ、ダイナミックで前衛的な作品で知られる書家の樋口雅山房(ひぐち がざんぼう)の作品が独特のムードをかもし出す。

【日時/場所】
15日(水)21:00 Tiff Bell LightBox 2
17日(金)14:45 Jackman Hall(AGO)

玄牝(GENPIN)

40年間、自然分娩にこだわってきた吉村医院の吉村正医師。出産の立ち会いを通じ生命について、母子の絆について瞑想する河瀬直美監督のドキュメンタリー。

【日時/場所】
15日(水)21:00 AMC 2
17日(金)13:45 AMC 9
19日(日)13:00 AMC 10

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