ローマのコロニアから香るコロンへ

Cologne

ケルン

(2011年02月18日記事)

写真 : © ドイツ観光局、 Photographer : Jim McDonald

ドイツ西部に位置するケルンは、「父 なる」ライン川流域になる産業、文化 の中心地。ユネスコ世界遺産のケルン 大聖堂をはじめ、数多くの中世建築や 芸術に富んだ、ローマ帝国時代の植民 地(コロニア)だった時代を含めると 2000年の歴史を持つ都市である。

ゴシック建築の傑作

街に大聖堂が在るというよりも、むしろ大聖堂に街が在る。見る人をそう思わせるほど、絶大なる存在感を持つケルン大聖堂。ケルンのシンボル且つドイツを代表する建造物であり、そし て、第二次大戦で市街の9割が陥落した中、奇跡的に崩壊を免れた市民の誇りでもある。600年の歳月をかけてできた建物は、天を突き刺す高さ157メートルの2つの塔が特徴的で、細かな彫刻を施した意匠が威厳を放っている。内部の回廊を美しく飾る 数多くのステンドグラスの中でも、バイエルン王ルードヴィヒ一世が奉納した「バイエルンの窓」は特に有名。また最大の見所は、新約聖書に登場する東方の三博士の遺骨を納めた黄金の棺。 これは、1164年にミラノからケルンに贈られたもので、ケルンをキリスト教巡礼の地として有名にした聖なる遺物だ。 そして、大聖堂の足元に伸びるのがホーエンツオレ橋。日が落ちると、この2つの壮大な建築物はライトアップされ、日中とは異なる独特の雰囲気を織り成す。是非とも日没後まで留まり、ロマンチックな薫が最大に達する街並みを堪能したい。

写真 : Photographer :
            J. Badura, Cologne/FestkomiteeKolnerKarneval

多様な顔を持つ中世建築の宝庫

ケルンには、中世の城壁が通る狭い空間に12ものロマネスク様式の司教座教会と修道院が建つ。徒歩で見て廻れるほどコンパクトにまとまった旧市街だが、30以上の美術・博物館や数百のギャラリーを擁している。中でも名高いのが大聖堂の直ぐ側に建つルードヴィヒ美術館であり、世界最大級のピカソコレクションやロシア・アヴァンギャルドアートの重要作品を収蔵している。その他、チョコ好きにたまらないのが川岸に佇むチョコレート博物館。 ここではチョコレート文化の歴史を味わうことができる。また、オーデコロンの発祥地ケルンならではの博物館がファリナハウス(香水博物館)。香水製造の過程や歴史を教えてくれる匂やかな館だ。ちなみに、オーデコロンとは仏語で「ケルンの水」の意味。旧市街を散策後、ケルン流に時間を過したいならバーでケルシュを一杯!ケルシュとはケルン地方のみで醸造されるフルーティな酸味が味わい深い伝統ビール。そしてこれからのシーズンなら、ドイツ最大のカーニバルを目当てに足を運びたい。カーニバルは毎年11月11日11時11分に始まり、その後クリスマスに向けて一旦静まるのだが、再び年明けに盛り上がりを見せて、最後の一週間の大騒ぎでは街中がビール臭くなるほど。今年は3月3日から9日までが締めの1週間となっている。ケルン市民に混じってカーニバルに参加すれば、忘れ難い旅の一コマがつくれそうだ。 大聖堂の佇まいが厳粛な雰囲気を漂わせる傍ら、ドイツ人の固いイメージをも一掃してしまうカーニバルで盛り上がる。このユニークなブレンドこそがケルン最大の魅力なのかもしれない。

〈文/小野寺 こまち〉

information

● ケルン観光局
www.koeln.de

● ケルン・カーニバル公式ウェブサイト
www.koelnerkarneval.de


詳細マップは下を参照

 

Cologne (ケルン)

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